平成28年度第3回学術講演会のご案内

 

◇場所:高松市歯科救急医療センター 4階大ホール

◇日時:平成28年12月4日(日)9時~13時30分

◇講師:いそざき⻭科院⻑(⾼松市⻭科医師会会員) 磯崎裕騎先生

◇演題:「普通のGPが知るべき顕微鏡歯科の現在と将来性」

         〜pdマイクロスコープ⼊⾨〜

 

 学術部より;

マイクロをすでに導入されている先生方は、マイクロが精度高く、予知性の高い診療を行う上で大きなウエイトを占めるアイテムであることを実感されていることでしょう。

今回の診療報酬改定で「手術用顕微鏡加算」が設けられ、今現在マイクロを使用していない歯科医師にとっても無感心ではいられなくなってきています。そこで、マイクロ導入を考えたことのない先生方、迷っておられる先生方と共に、日常診療におけるマイクロの役割・有用性・導入方法について、歯内療法の現在・今後、そしてマイクロの普及により変わりつつある診療環境等について、勉強したいと思います。

磯崎先生は、マイクロを早期より導入された豊富な臨床経験に基づき、マイクロのコースインストラクターとして全国で多数のコースやご講演、専門誌のご執筆等でご活躍されておられます。今回、磯崎先生のご尽力により、(株)モリタよりマイクロスコープのデモ機、pd シム(ポータブル実習機)を用意して頂き、デモンストレーションを交えた半日の講演会をお願い致しました。

ご期待ください。

 

なお、参加ご希望の方は、11月30日(水)までに高松市歯科医師会事務局(FAX:08
7-851-1120)までお申し込み下さい。多数の皆様のご参加をお待ちしております。
※ 会員の先生方は当日、日歯生涯研修ICカードをお持ち下さい。

 

【抄録】
手術用顕微鏡が歯科医療に応用されて20年が経過した。本年は大臼歯4根管と樋状根管
の充填に手術用顕微鏡加算が認められるまでに至った。顕微鏡歯科治療の有用性が公式に認
められたと評価できる。
顕微鏡歯科の発展と時を合わせ、歯内治療が激変している。モダンエンドドンティックス
と呼ばれる現在の歯内治療は手術用顕微鏡使用を前提としており、患者、術者双方が望むで
あろう歯牙保存の最終段階を大きく改善している。このモダンエンドの世界に必須とされる
手術用顕微鏡の実態と、現在、良好な治療結果をもたらしている顕微鏡歯科の状況を症例を
含めて提示する。
しかしながらこれだけの有用性が示されているにも関わらず一般診療所の普及率は未だ5
%にとどまる。その理由としては取り扱いを含めテクニカルセンシティビティーの高い手術
用顕微鏡であることと、高価な導入価格であることが挙げられる。導入と取り扱いのハード
ルを下げることができると思われるアプローチを我々は取り入れており、その方法が有効で
あることが徐々に明らかになってきている。その一端を紹介し合わせてGPが顕微鏡歯科に
取り組めるであろう一つの例をしめす。
加えて、顕微鏡歯科には関係ないとご自身で思われている先生方にも是非聞いて頂きたい
のが現在の司法判断です。歯科医療従事者の意識とは乖離した判決が出ており、どこまでが
自分が手をつけるべきか、どこからは歯内治療専門医への紹介をすべきなのかを判断いただ
くためにも現状をご確認頂きたいと思います。歯内治療ごときで紹介できないと言うのは既
に過去のことになっています。